経済危機に直面していたスリランカが、国の「破産」宣言をしました。
経済危機は深刻で、この状況は長く続くと見られています。
一体なぜスリランカはこのような経済危機に陥ったのでしょうか?
中国のせいって本当?コロナや戦争のせいって話もあるよね。
この記事ではわかりやすくスリランカが経済危機に陥った原因を解説していきます。
目次
スリランカはいつから経済危機に陥ったのか
スリランカは2022年7月5日、議会の演説でウィクラマシンハ首相により国の「破産」を宣言しました。
スリランカは一体いつから経済危機に陥っていたのでしょうか?
大きく事態が悪化したのは
2019年にラジャパクサ政権が発足し、すぐに行った大幅減税と直後のコロナによるパンデミックの時期です。
パンデミックとは「感染爆発」とも訳され、世界中で感染症や伝染病の感染者を出すことです。
新型コロナウイルスの拡大が世界的に本格化する前、
2020年はじめの頃と2022年6月27日の通貨ルピー(スリランカで使用されている通貨)の価値は半分ほどに下がってしまっています。
これにより外貨が準備出来ず、政府は国民生活に必要な食糧や燃料、医薬品の輸入代金の支払いが難しい状況となっています。
スリランカの人たちは生活の必需品が買えない状況が続いているんだ。
スリランカではこのような状況をめぐり、デモが激化しており、首相の家族や国家議員の家が焼き払われるなどしています。
ここ数年で大きく経済破綻したスリランカですが、これまでも歴代政権が十分な経済政策をしておらず、スリランカの財政はどんどん弱っていきました。
次にスリランカが経済危機に陥った原因をまとめていきます。
スリランカが経済危機になった原因をわかりやすく解説!
スリランカは国債(国の借金)を支払うことが出来ず、破産宣言をしました。
スリランカのこのような状況の主に挙げられている原因についてまとめていきます。
コロナ危機と戦争
2020年、新型コロナが世界中に拡がりパンデミックで観光業が壊滅状態となりました。
観光業は大きな外貨獲得源のひとつなので、国にとって大きなダメージとなりました。
さらに2022年2月からのウクライナ紛争により食料や燃料の輸入が困難な状況に拍車がかかります。
中国の罠
スリランカはコロナ以前から無謀なインフラ整備に国の借金を膨らませていました。な
スリランカ南端のハンバントタ港は2017年から99年間にわたり中国の国有企業に貸し出され、中国から多額の額を借り入れたものの利益は出すことが出来ていません。
それにより返済が出来ず、スリランカの土地や施設を明け渡さざるを得なくなっています。
これは『債務の罠』と言われる典型的なパターンなんだって。
2019年、この他にもスリランカ政府はドバイ、シンガポール、香港などの金融センターに並ぶ港湾都市を目指す「コロンボ・ポート・シティー」の埋め立て工事のために、中国国有企業から14億ドルの投資を受けています。
スリランカ政府は中国からの巨額の借り入れが大きな負担になり、返済延期と25億ドル相当の緊急支援を中国に求めました。
しかし中国はそれを断り、3100万ドルの「緊急人道支援」をすることに留まっています。
借りたら返すのは当たり前だけど、なぜ中国の罠だと言われるの?
中国はこれまでもインド洋諸国で港湾インフラを支援する動きをしていました。
その動きは「真珠の首飾り戦略」と呼ばれ、政治的不安定な問題の抱える国を標的にしてきたと言われています。
困難な状況になっても自国で立ち上がることが難しい国にお金を支援することにより、中国に依存する形を作ります。
このような中国の行動は債務国にお金を貸すことだけではなく、台湾との関係を断つように圧力をかけたり、
西側からの影響を排除しようとしていると言われています。
こういった流れからスリランカの経済が破綻したのは「中国の罠」と言われています。
一族が支配したスリランカ政権
スリランカでは長年ラジャパクサー族が政治・経済界で権力を握り、兄弟が大統領と首相を務めていました。
野党は弱く、邪魔をするものはいないまさに「ラジャパクサー族の国」となっているのです。
そしてハイパーインフレ状態の国家に批判が集まり、4月18日に新たな内閣が発足しました。
ハイパーインフレ→物の値段が上がりすぎること
ゴタバヤ大統領とマヒンダ首相以外の閣僚はラジャパクサー族ではなくなりましたが、結局同じような顔ぶれに批判があがり、大統領退陣が要求されています。
スリランカではここ数ヶ月、停電・食料・燃料などの不足が続いており、反政府デモが続いています。
5月9日、マヒンダ首相が辞任しましたがその当日もコロンボで首相の支持者とデモ隊が衝突し多くの犠牲者が出ています。
【超簡単】スリランカが破産!経済危機の原因は?わかりやすく解説!まとめ
今回はスリランカが国の破産宣言したことを受け、スリランカの今日の経済危機の原因をまとめてきました。
スリランカは金融支援を得るためにIMF(国際金融基金)に交渉をしているのですが、どうなるのでしょうか。
いちはやくスリランカの国民に平穏が訪れることを願います。
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